■ 一乗谷(福井県)2006.12.4

福井市街の東南約10km、足羽川支流である一乗谷川下流沿いの細長い谷あい(一乗谷、東西約500m、南北約3km)に築かれた戦国時代の城下町と館跡および背後の山城が一乗谷朝倉氏遺跡である。一乗谷は、東、西、南を山に囲まれ、北には足羽川が流れる天然の要害で、周辺の山峰には城砦や見張台が築かれ、地域全体が広大な要塞群であった。また、三国湊(坂井市)に続く足羽川の水運や大野盆地(大野市)に通じる美濃街道、鹿俣峠を抜け越前府中(越前市)へ続く街道などが通り交通の要衝でもあった。さらに、一乗谷は北陸道より数km東寄りに位置するため、朝倉街道が整備され北陸道と連絡した。

一乗谷の南北に城戸を設け、その間の長さ約1.7kmの「城戸ノ内」に、朝倉館をはじめ、武家屋敷、寺院、職人や商人の町屋が計画的に整備された道路の両面に立ち並び、城下町の主要部を形成していた。


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